進化する南ロンドンのジャズ・ムーブメントを象徴する新星アーティスト、Poppy Ajudha。米オースティンで開催される世界最大級の複合フェスティバル<SXSW Festival>でのパフォーマンスを控える彼女が、4月22日(金)発売のデビュー・アルバム『The Power In Us』から新たに「PLAYGOD」を公開した。このパワフルな楽曲は、米アラバマ州の人工妊娠中絶を禁止する州法案の影響を受けており、歌詞では、女性が結束して闘う必要性や、女性の権利のために戦う全ての人に向けたメッセージが込められている。同曲について、Poppyは以下のようにコメントしている。 「人工妊娠中絶は、世界中の多くの国で未だに違法であり、さらに多くの国で恥ずべきことだとされています。アメリカのアラバマ州で、ある男性グループが人工妊娠中絶を禁止とする法案を通そうとした際にこの曲を書きました。地球上のあらゆる文化や社会の隅々で、男性たちが何度も何度も神様のふりをしようとしていることに憤りを覚えたのです。しかし、何かが間違っていると認識し、それに立ち向かおうとする時、人間はこれほどまでに逆境を乗り越える力を備えているものなのだと感心しました。この曲は、自分たちがコントロールできないものをコントロールしようとする人たちに対する抵抗行為なのです。」 4月22日(金)に発売されるデビュー・アルバム『The Power In Us』には、昨今のUKジャズ界で注目を集めるサックス奏者、Nubya Garciaが参加している他、同作のプロダクションにはWyn Bennett (Janelle Monae、Haim他)、Karma Kid (Dua Lipa、Arlo Parks他)、Wesley Singerman (Anderson Paak.、Kendrick lamar)、そしてグラミー賞にノミネートされたItai Shapira and Taylor Dexter (Joji、Ray Blk)が参加している。 アルバムは、Poppyが日頃から考えていることで構成されており、メッセージ性の高い作品となっている。Poppyは同作について以下のようにコメントしている。 「このアルバムは、女性の権利、国境を越える権利、進歩の名の下にボートを揺らすことを恐れない若者の力など、私の心の中で泳いでいるものの全てで構成されています。女性は教えられた通りになる必要はありません。母親、姉妹、娘、彼女、そして男性との関係以上のものが私たちにはあります。私は男性がフェミニズムにもっと深く関わり、フェミニズムに対する反抗や無視が、いかに女性や男性の足を引っ張っているだけかを知ってもらいたいのです。私たちが自分自身を閉じ込めている箱はたくさんありますが、そこから抜け出してほしいのです。」 <新曲「PLAYGOD」ミュージック・ビデオ> <収録曲「London’s Burning」ミュージック・ビデオ> <リリース情報> アルバム『The Power In Us』 リリース日:4月22日(金) *発売日が当初予定していた3月11日から延期となりました。 再生・購入 トラックリスト 1. Who’s Future, Our Future! 2. Playgod 3. Holiday From Reality 4…. もっと読む »
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進化する南ロンドンのジャズ・ムーブメントを象徴する新星アーティスト、Poppy Ajudhaが『The Power In Us』で示す音楽観【Virgin Music Japan Picks Vol.8】
執筆:カジ(Virgin Music Japan Staff) Virgin Musicが誇る多様なラインナップの中から、注目のインディーアーティストを紹介する企画「Virgin Music Japan Picks」。第8弾となる今回は、UKジャズシーンのブライト・ホープ、Poppy Ajudhaを取り上げる。 近年、新たな音楽の震源地として注目が集まるサウス・ロンドン。実力、センス、教養、カルチャーといった、強力なバックボーンを持ちつつ、堅実に音作りを追求する若いアーティストたちを輩出してきた。彼ら彼女らの姿勢は、遠く離れた日本にいる我々をも興奮させる。ジャンルで言えば、エクスペリメンタル色の強いバンドの台頭や、ジャンルを超越したジャズアーティストの飛躍は、ロンドンの多様性を物語っている。そんなクリエイティブな若手がひしめく昨今、一際異彩を放っているのがPoppy Ajudhaだ。 Poppy Ajudha は10代から楽曲制作を始め、2018年にリリースされたTom Mischの楽曲「Disco Yes」でのコラボレーションで注目を集めたアーティストだ。彼女の才能は、ジャズシーンやロンドンのアーティストコミュニティに留まらない。世界的なDJ、ジャイルス・ピーターソンも認めており、Jose JamesやFlying Lotusなどをブレイク前にフックアップしたコンピレーション『Brownswood Bubblers』シリーズで、Ajudhaの楽曲「Love Falls Down」をセレクトしている。ジャズの名門レーベルBlue Noteでは、過去にリリースした名曲を若手アーティストが再構築するプロジェクト「Blue Note Re:imagined」にPoppy Ajudhaを起用。コラボレーションするアーティストには、Moses Boyd、Tom Ford、Swindle、Mahaliaと南ロンドンの実力派が並び、さらにはNubya Garcia、Joe Armon-Jones、Dylan JonesといったUKジャズの重要アーティストが楽曲に参加するなど、今最もネクストブレイクに近いアーティストだと言える。 <Poppy Ajudha – Love Falls Down> そんな彼女のデビューアルバム『The Power In Us』が4月にリリースされる。共に制作を行ったのはFKA TwigsやJorja Smithを手掛けるJoel Compass。プロダクションにはWyn Bennett (Janelle Monae、Haim)、Karma Kid (Dua Lipa、Arlo Parks)、Wesley Singerman (Anderson Paak.、Kendrick Lamar)と、もはや説明不要の実力あるメンバーが集結した。製作にこれだけのメンバーが集まることからも、彼女のアーティストとしての信頼の高さがうかがえる。… もっと読む »